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気象庁の天気図の読み方(速報天気図SPAS)

天気図は、気圧配置や前線の位置から天気の変化を読み取るための基本的な情報です。
このページでは、気象庁が公表している速報天気図(SPAS)をもとに初心者向けに天気図の読み方を解説します。

速報天気図(SPAS)とは

速報天気図(SPAS)は、日本周辺の気圧や前線の位置を解析して作成される地上天気図です。
1日7回、約3時間ごと(0時を除く)に更新されます。

テレビなどで「現在の天気図」として紹介されるものは、この速報天気図を指すことが多いです。
この天気図は、アジア太平洋地上天気図(ASAS)から日本周辺を抜粋し、日本語でわかりやすく表示したものです。
気象庁の地上天気図(ASASやSPAS)は自動生成ではなく、解析者の判断が反映されています。

天気図の例

天気図 等圧線の例
(図は気象庁HP天気図(日本周辺カラー)から抜粋し、注釈を記入)

天気図から何がわかるのか

天気図を見ることで、次のような情報がわかります。
・雨が降りやすい場所
・風が強い場所
・天気の変化(晴れ→雨など)
・低気圧や前線の移動方向

天気予報の仕組みを理解するうえでも重要な情報です。

等圧線の見方(風との関係)

天気図には、海面気圧を表す等圧線が描かれています。
等圧線は通常4hPaごとに黒の実線で引かれ、20hPaごとに太線で強調されます。
また、補助的に2hPa間隔の点線が描かれることもあります。

気圧は観測地点ごとに標高が異なるため、すべて海面高度に補正された値が使われています。

重要ポイント
・等圧線の間隔が狭い → 風が強い
・等圧線の間隔が広い → 風が弱い
同じ間隔でも、一般的に陸上より海上の方が風は強くなりやすいです。

高気圧の特徴と天気

高気圧は、周囲より気圧が高い領域です。
「何hPa以上が高気圧」という基準はなく、周囲との比較で決まります。

中心から時計回りに風が吹き出します(南半球では反対)。
中心付近は風が弱く、晴れやすいという特徴があります。

例外として、
・強い日射で地表が暖められた場合
・上空に寒気が流れ込んだ場合
には、大気の状態が不安定になり高気圧に覆われていても雨が降ることがあります。

低気圧の特徴と天気

低気圧は、周囲より気圧が低い領域です。
「何hPa以下が低気圧」という基準はありません。

中心に向かって反時計回りに風が吹き込みます(南半球では反対)。
低気圧付近では雨や風が強くなりやすい(天気が崩れやすい)という特徴があります。

低気圧の中心がはっきりしない場合は「低圧部」と表現されることがあります。
特に緯度の低い所で低圧部が発生することが多いです。

「低圧部」は中心が定まってくると「熱帯低気圧」になり、発達すると「台風」になります*。
台風を含め熱帯低気圧が北上して比較的冷たい空気に近づくと温帯低気圧に変わります。
前線を伴う低気圧は温帯低気圧です(前線が描かれていない温帯低気圧もあります)。

*熱帯低気圧には台風も含まれますが、
・風速17.2m/s(35kt)以上で台風
・それ未満は熱帯低気圧
と呼び分けることが多いです。

前線の種類と違い(温暖前線・寒冷前線・停滞前線)

前線は、性質の異なる空気の境界です。
前線付近には通常は密度差(≒温度差)があります。
梅雨前線のように水蒸気量の差が大きい所に描かれることもあります。

温暖前線
暖かい空気が冷たい空気の上に乗り上げる(ことの多い)前線です。
半円が進行方向を示します。
温暖前線の北側に広く雨雲が広がることが多いです。

寒冷前線
冷たい空気が暖かい空気を押し上げる前線です*。
三角形が進行方向を示します。
比較的狭い範囲で雨が降り、強い雨や雷・突風を伴うこともあります。

*すべての寒冷前線がこのタイプに分かれるわけではなく、実際の構造は状況によって異なります。
専門的には、このような構造はアナフロント(アナ型前線)と呼ばれます。
学校の教科書にはあまり登場しませんが、カタフロント(カタ型前線)というタイプもあります。
カタフロントの寒冷前線では前線付近の降水が弱くなり「暖域」に強い降水域が現れることもあります。

停滞前線
温暖前線や寒冷前線と違い、あまり一定方向に動かない前線です。
半円と三角形が交互に描かれます。

暖域とは何か

暖域とは、温暖前線と寒冷前線に挟まれた領域です。
暖かく湿った空気が流れ込み、不安定な状態になります。
急に雨雲が発達し、強い雨になることもあります。

キンクとは(前線の変化)

キンクとは、前線が折れ曲がった部分のことです。
低気圧の発生につながる場合があります。
停滞前線や寒冷前線上で見られることが多い現象です。

高気圧・低気圧の移動と天気の変化

高気圧や低気圧は、上空の風(偏西風)に流されて移動します。
特に、上空の南西風に乗って北東へ進む低気圧は発達しやすく、天気が大きく崩れる可能性があります。

類似の天気図紹介

当サイトではECMWFのオープンデータを画像化した天気図を掲載しています。

ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)とは、ヨーロッパ各国が共同で運営する国際的な気象機関です。
日本の気象庁の資料では「欧州中期予報センター」と表記されることもあります。
ECMWFが提供する数値予報データをもとに、日本周辺の地上気圧と風向・風速、3時間降水量の予想図を作成しています。

当サイトに掲載している予想天気図の更新は不定期です。
仕事で使う方はECMWFの公式天気図への日本語リンク集もご利用ください。

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