家庭菜園ノートです
はじめに
当サイトには、液肥をはじめとした化学肥料を使った育て方を掲載していきます。
有機農法は人気が高い農法ですが、軌道に乗せるまでに長い年月が必要です。
有機肥料は何年もかけて少しずつ植物が食べられる形に分解されるため、毎年堆肥を追加し続ける必要があります。
また、下手に作った堆肥は野菜の根を傷めたり菌の病気を広げるおそれがあります。
有機農法は「健康的」「環境にやさしい」というイメージとは別のところに利点のある農法です。
お金持ちが運用した資産を相続させるように、肥沃な土地と育て方を受け継ぐ農法というイメージを持っています。
一代限りで家庭菜園をやるなら、化学肥料で栄養量を管理する方が効率的と結論づけました。
世界中を旅した人の本に、中東の国の人参のおいしさに感動したと書いてありました。
その国を訪れて品種が優れているわけではないことがわかりました。
その国は土地が痩せていて雨も少なく、露地栽培の畑はひび割れるほどカラカラになっていました。
敢えて痩せた土地で栽培し、美味しい野菜ができると評判の農法が日本にもあります。
発案者の名前から、永田農法と呼ばれています。
進んで化学肥料を使い、栄養素と水を必要最低限で管理する農法です。
収穫量が激減するため採算を取ることが難しく、プロの農家にはあまり採用されていません。
例外としてハウス栽培のフルーツトマトのように高く売れる野菜ではこの農法に近い栽培法が主流となっています。
葉物野菜は虫の住処にされやすく、農薬を使わずに育てるのは難しい野菜です。
室内の水耕栽培なら虫の問題はありません。
当サイトでは、小さな葉物野菜は水耕栽培、露地栽培が向いている野菜は液肥を使った栽培法を中心に掲載していきます。
(*付きの説明が永田農法で推奨されている育て方です)
下の灰色のボタンで表示を絞り込めます。
種の発芽適温
15℃以上 : ネギ、人参
18℃以上 : 大根、ニラ
20℃以上 : しそ、ブロッコリースプラウト、トマト、カラシ菜
25℃以上 : きゅうり、オクラ
20℃以下 : にんにく
野菜の生育適温
15℃以上 : ネギ、カラシ菜
18℃以上 : 人参、ニラ
20℃以上 : 大根、しそ、オクラ、ブロッコリースプラウト
25℃以上 : きゅうり、トマト、さつまいも
20℃以下 : にんにく
好光性種子と嫌光性種子
好光性種子は発芽に光が必要。
覆土を薄くする.
ブロッコリー、バジル、しそ、人参、リーフレタス、春菊、マスタード
嫌光性種子は発芽に光は不要。
細かい土を被せる。
きゅうり、トマト、オクラ、大根、ネギ、ニラ、小松菜、水菜、トウガラシ、にんにく
種の寿命と保存方法
種の寿命
2年以内 : ネギ、タマネギ、人参、しそ、枝豆、スイートコーン、にんにく
3年以内 : レタス、ほうれん草、キャベツ、唐辛子、エンドウ、インゲン豆、そら豆
4年以内 : きゅうり、大根、カブ、白菜、カボチャ、カラシ菜
4年以上 : オクラ、ブロッコリー、トマト、ナス、スイカ
種を長持ちさせる保存方法
種を1回で使い切れる分量に分けて小さな紙袋に入れ、種の種類と保存した日がわかるようにしておく。
小分けにした紙袋をそれぞれ一回り大きな密閉袋に乾燥剤と一緒に入れる。
(まとめて保管すると、冷蔵庫から出して袋を開けたときに種が劣化する)
密閉できるビンに入れて冷蔵庫に入れる(湿度30%、気温5℃以下の暗い場所で保存する)。
(冷凍室では水分が結晶化する際に細胞を壊す。野菜室では湿度が高く、野菜が出すエチレンガスも悪影響)
種の販売価格
きゅうり(ブルーム種)
夏サンゴ 20粒 440円(サカタのタネ)・・・味に定評
味サンゴ 18粒 550円(サカタのタネ)
シャキット 15粒 574円(タキイ種苗)
ブルーム種は病気に強くみずみずしい。
きゅうり自体を守るブルーム(白い粉状の物質)が農薬と間違えられ、売れにくいため生産量が減っている悲しい品種。
葉ネギ
九条ネギ 2250粒 330円(サカタのタネ)
小春 20m巻 316円(タキイ種苗)
ニラ
グリーンロード 450粒 330円(サカタのタネ)
広巾ニラ 1400粒 316円(タキイ種苗)
ミニトマト
アイコ 17粒 550円(サカタのタネ)
CF千果 16粒 574円(タキイ種苗)
丸オクラ
丸オクラ 100粒 330円(サカタのタネ)
ヘルシエ 90粒 470円(タキイ種苗)
人参
ベーターリッチ 350粒 440円(サカタのタネ)
Dr.カロテン5 700粒 574円(タキイ種苗)
大根
献夏青首 150粒 440円(サカタのタネ)
耐病総太り 140粒 421円(タキイ種苗)
にんにく
ジャンボニンニク 500g 2780円(サカタのタネ)
平戸(暖地向き) 300g 2280円(サカタのタネ)
ニューホワイト6片(寒地向き) 300g 2400円(サカタのタネ)
紫にんにく(苗) 1本 217円(グッディ)
カラシ菜
コーラルリーフ 2200粒 316円(タキイ種苗)
マスタード 460粒 345円(サカタのタネ)
ブロッコリースプラウト
3300粒 345円(サカタのタネ)
12g 310円(タキイ種苗)
45g 970円(タキイ種苗)
(1gあたり300〜400粒)
6ml 110円(アタリヤ・販売はナフコ)
ブロッコリー
苗 1本 69円(ナフコ)
カイワレ大根(ラディッシュスプラウト)
1100粒 345円(サカタのタネ)
15g 310円(タキイ種苗)
(1gあたり200〜300粒)
しそ
青ちりめんしそ 1250粒 220円(サカタのタネ)
青シソ 3300粒 213円(タキイ種苗)
野菜の育て方
マルチは7〜10日前に張り、土を温めておく。
除草した雑草は土の中に残さない。
(微生物に分解される時にチッソを消費する。再生や病気の繁殖のリスクも)
脇芽の芽かきは晴れた日に、ハサミを使わず手で行う。
(脇芽をつまんでゆっくり左右に振ると根本から折れる)
きゅうり
発芽適温 : 25〜30℃(嫌光性)
生育適温 : 昼22〜28℃、夜15〜18℃
pH : 5.5〜7.2
収穫 : 2~3ヶ月後
ウリ科。3年間連作不可。
ニラ・ネギと混植すると病害を防げる
後作不可 : 人参・大根・カボチャ・ゴーヤ・スイカ
後作可 : タマネギ・とうもろこし・ほうれん草
きゅうりは生育中平均的に肥料を使う。
元肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 25g
リン酸(P) 25g
カリ(K) 22g
追肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 20g
カリ(K) 20g
種から苗:
ポットに植える時は直径3cm、深さ1cmの穴に2粒まき、5mm土を被せる。
5日で芽が揃う。子葉2枚と本葉1枚が出たら間引いて1本にする。
本葉が3〜4枚になったら定植(ていしょく)する。(定植まで30日前後)
(*永田農法では直播を推奨)
定植:
畑には2週間前までに苦土石灰を撒く。
1週間前には元肥(もとごえ)を撒いて耕す。
(*永田農法では元肥を撒かず、適宜液肥を撒く)
高さ20cmの畝を作り、シルバーマルチをする。
畝の幅は2列なら100cm、1列なら60cm。
(*永田農法では硬いまま高畝にする)
ポットを水に浸してから50cm間隔で穴を開ける。
5mm地表に飛び出るくらいに少し浅く植える。
(同じ穴にネギやニラを植えるのもおすすめ)
2列なら列と列の間は60cm空ける。
整枝(せいし):
下から5節の子づるは全て摘除(てきじょ)する。
6節より上は子づるの本葉を2枚ずつ残して摘芯(てきしん)する。
手が届かないほど上に伸びたら親づるを止める。
収穫:
開花時したら1回追肥(ついひ・おいごえ)する。
定植から1ヶ月半、開花から1週間で収穫できる。
収穫が始まったら2週間に1回追肥する。
葉ネギ
発芽適温 : 15~25℃(嫌光性)
(30℃以上では発芽しない。寒さには強い)
生育適温 : 15~25℃
(生育は日当たりと水はけの良い場所を好む)
pH : 5.7〜7.4
収穫 : 2~3ヶ月後
混作できゅうりの病気を防ぐ
後作不可 : タマネギ
後作可 : トマト・大根
ネギは生育中平均的に肥料を使う。
元肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 14g
リン酸(P) 16g
カリ(K) 12g
追肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 4-5g
種から苗:
小ネギは直播、九条ネギより大きいネギは苗を育てる。
セルトレイに1穴3粒蒔いて覆土する。
本葉が3枚出たら定植する。
定植:
2週間以上前に1m²あたり100gの苦土石灰を撒いて耕す。
1週間前に元肥を入れて耕す。
幅75cmくらい、高さ10cmの畝を作る。
10〜15cm間隔で数本まとめて植える。
苗が倒れない程度に覆土する。
植え付けから1ヶ月経ったら土寄せする。
ニラ
発芽適温 : 20℃前後(嫌光性)
(10℃以下、25℃以上では発芽しない)
生育適温 : 16〜25℃
pH : 6.0〜6.5
収穫 : 1年後(約5年収穫できる)
ユリ科
元肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 11g
リン酸(P) 14g
カリ(K) 6g
追肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 14g
リン酸(P) 4g
カリ(K) 14g
種から苗:
畝を作り深さ・幅1cmの溝を作り、種を蒔く。
2列目は15cm空ける。
5mm覆土して水やりする。
発芽後、本葉が出たら株間を1cm以上とって間引きする。
(発芽まで10〜14日)
30日後と60日後に追肥する。
葉が4枚以上で25cmに伸びたら定植する。
(3ヶ月くらいかかる)
定植:
2週間以上前に苦土石灰を撒いて耕す。
1週間前の元肥を撒いて耕す。
2列なら幅70cmの畝を作る。
20cm間隔で植え、2列目とは30cm離す。
深さ5cmで1穴に4本前後まとめて植える。
土の表面が乾いたら水やりをする。
3週間経ったら2〜3cm土寄せする。
さらに3週間経ったら再度土寄せする。
さらに3週間経ったら再再度土寄せする。
収穫:
2年目から収穫する。
葉が20cm以上伸びたら株元を3cm残して収穫する。
収穫し始めたら10日1回追肥する。
20日で再生する。
花茎も食べられる。
収穫は年に4〜5回行う。
(冬に枯れても翌年芽を出す)
3年目以降株が混み合ってきたら4株前後に分けて植え直す。
株分けから2ヶ月で収穫できる。
トマト
発芽適温 : 昼20〜28℃(嫌光性)
(発芽の下限10℃)
生育適温 : 昼23〜28℃、夜10〜15℃
pH : 6.0〜6.5
収穫 : 3〜4ヶ月後
ナス科。4年間連作不可。
後作不可 : ナス・きゅうり・ピーマン・じゃがいも
後作可 : キャベツ・ブロッコリー・ネギ
トマトは生育中平均的に肥料を使う。
元肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 8g
リン酸(P) 20g
カリ(K) 10g
追肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 19g
カリ(K) 19g
種から苗:
ポットに植える時は直径3cm、深さ1cmの穴に3粒まき、5mm土を被せる。
第1本葉が出たら間引いて2本にする。
第2本葉が出たら間引いて1本にする。
本葉が5枚以上になったら植える。
定植:
畑には2週間前までに苦土石灰を撒く。
1週間前には元肥(もとごえ)を撒いて耕す。
(*永田農法では元肥を使わない)
10〜20cmの高さの畝を作り、シルバーマルチをする。
ミニトマトは50cm、大玉トマトは60cm間隔で穴を開ける。
2列なら列と列の間は70cm空ける。
長さ2m、太さ16mmの支柱を立てて定植する。
整枝(せいし):
脇芽(本葉の付け根の芽)は全て芽かきする。
(ミニトマトは第1花房の直下に出る脇芽を残してY字の2本立てにすると収穫量を増やせる)
茎が太くなってきたら約25cm間隔で誘引する(8の字に緩く縛る)。
3つ目の花房が開花するまでは水やりは控える。
3つ目の花房が開花したら追肥する。
(*永田農法では通常より薄めた液肥を使う)
4つ目の花房の上の葉を3枚残して摘芯する。
ミニトマトでなければ花は5個残して摘み取る。
枯れた葉や根元にかぶさる葉は取り除く。
受粉:
花房の付いている枝の下の方を持って軽く振る。
花房の付いている枝の下の方を軽く指で弾く。
ホルモン処理(果実が実りにくい時):
花房に3つ開花したらホルモン処理をする。
(若い芽にかからないように霧吹きで1〜2回噴霧する)
摘果:
果実が五百円玉台になったら3〜4果にする。
(2段目までは3果、3・4段目は4果)
しそ・大葉
発芽適温 : 20~30℃(好光性)
生育適温 : 15~30℃
(日当たりと風通しの良い場所を好む)
pH : 6.0〜6.5
収穫 : 1~2ヶ月後
種から育てる場合:
前日の夜に種に吸水させておく。
育苗ポットに3粒まき、薄く土を被せる。
2週間で発芽する。
定植:
本葉が1枚になったら定植する。
植え付け前にポットを水につけて吸水させる。
株間30cmで植える。
根付くまではしっかり水やりする。
葉の裏にも水をかける。
収穫:
30cmの高さで葉が10枚になったら収穫しながら摘芯する。
植え付けから1ヶ月くらいで収穫できる。
下の葉から収穫する。
主茎の先端を摘む。脇芽は増やす。
花芽は摘み取る。
オクラ
発芽適温 : 25〜30℃(嫌光性)
生育適温 : 20〜30℃
(10℃以下では生育できない)
pH : 6.0〜6.5
収穫 : 2〜3ヶ月後
アオイ科。3年間連作不可。
元肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 12g
リン酸(P) 12g
カリ(K) 12g
追肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 6g
リン酸(P) 6g
カリ(K) 6g
種から育てる場合:
2週間以上前に苦土石灰を散布して耕す。
1週間前に元肥を入れ、幅70cm、高さ15〜20cmの畝を作る。
黒マルチを張る(シルバーストライプ入りならなお良い)。
種を1昼夜30℃の温水に浸ける。
30cm間隔で穴を開ける。
2列なら株間を40cm空ける。
直径5cm、深さ1〜2cmの穴を作る。
1箇所に3粒蒔き、上に土を被せて水やりする。
4〜5日で発芽する。
種から育てるときは発芽しても間引かず育てる。
(1つの穴で2〜3本育てる)
苗を植える場合:
植える2時間前にたっぷり水やりをする。
本葉5枚になったら定植できる(30日くらい)。
苗は一本ずつばらさず植える(2〜3本生えていてもOK)
根付いたら水やり不要。乾燥が激しいときには水撒きする。
整枝:
オクラは支柱がなくても自立できる。
脇芽は摘み取る。
幼果の下5枚はそのまま残し、その下の葉はを摘みとる。
収穫:
定植後1ヶ月半で収穫できる。
開花したら1回追肥する。その後は2週間に1回追肥する。
花が咲いてからは3〜7日で収穫できる。
手袋をして収穫する(オクラの毛でかぶれる)。
収穫した節の直下の葉2枚を残して切り取る。
残す葉の数は草勢(そうせい)によって調整する。
先端の花より上に葉が3枚なら適正。5枚以上は強すぎる。2枚以下は弱い。
さつまいも
発根適温 : 地温15℃以上
生育適温 : 25~35℃(地温22〜26℃)
(乾燥に強い)
pH : 5.5〜6.0
収穫 : 4〜5ヶ月後
サツマイモは生育初期に肥料を使う。
元肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 5g
リン酸(P) 7g
カリ(K) 10g
苗の購入 :
長さ25〜30cm、本葉が6〜7枚のものを選ぶ。
茎は太く、葉は緑色で厚みがあるものが良い。
定植 :
元肥を入れ、幅60〜80cm、高さ20〜30cmの畝を作り、黒マルチをする。
深さ5cm以上の溝を斜めに、40cm間隔で作り、苗(つる)を水平か斜めに植える。
4〜5節土に埋め、葉を上に出す。
葉の色が薄い時のみ追肥する。
(チッソが多いとつるぼけする)
収穫 :
収穫後、晴れた日に乾燥させる。
貯蔵 :
2週間貯蔵した方が甘くなる。
13℃くらいの湿潤な場所で保存する。
(保存前に30℃以上で多湿な場所に3日間置くと長持ちする)
人参
発根適温 : 地温15〜25℃(好光性)
生育適温 : 18~21℃
pH : 6.0〜6.5
収穫 : 3〜4ヶ月後
セリ科
後作不可 : トマト、きゅうり
後作可 : 白菜、タマネギ、キャベツ
人参は生育中平均的に肥料を使う。
元肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 10g
リン酸(P) 15g
カリ(K) 10g
(*永田農法では7割程度を推奨している)
追肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 5g
リン酸(P) 7g
カリ(K) 5g
種まき :
平均気温が肥大適温(18℃以上)になる50日前が目安。
2週間以上前に苦土石灰を散布し20cm以上耕す。
1列なら幅40cm、2列なら幅70cmの畝を作る。
(*永田農法では高畝を推奨している)
幅2cm、深さ1cm弱の溝を作り、1cm間隔で条まきし、5mm覆土する。
乾燥しないように水やりする。乾燥すると発芽率が下がる。
(ペレット種子は一度吸水して乾燥すると硬くなるので水分を切らさない)
発芽までは10日間(適温なら早く、気温が低いと遅くなる)。
間引き・土寄せ :
本葉が2枚出たら2cm間隔に間引きする。
本葉が3枚以上出たら4cm間隔に間引きし、追肥する。
本葉が5枚以上出たら10cm間隔に間引きし、追肥する。
(間引きした葉は食べられる)
根が土より上に出てきたら土寄せする。
(日に当たって緑化するため)
生育後半の水分や肥料は少なくていい。
(人参が太ってから追肥すると)
収穫 :
収穫まで100日くらい。
大根
発芽適温 : 20〜25℃(嫌光性)
生育適温 : 初期24℃、中期25℃以上、後期17~21℃
pH : 5.5〜6.5
収穫 : 2〜3ヶ月後
アブラナ科
後作不可 : きゅうり、スイカ、人参、ごぼう
後作可 : ねぎ、枝豆、エンドウ、ワケギ0
大根は生育後期に肥料を使う。
元肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 15g
リン酸(P) 17g
カリ(K) 15g
(*永田農法では3割程度を推奨)
追肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 2g
種まき :
1週間前に20cm以上の深さで耕す。
水はけの良い砂質の畑なら畝は低くても良い。
畝を作る前にもう一度深く耕す。
(雑草や有機物があると生育を阻害する)
(*永田農法では石混じりの硬い土壌を推奨している。石が混じると形は悪くなる)
1列なら幅60cm、2列なら90cmの畝を作りシルバーマルチを張る。
株間は30cm、列の間(条間)は45cm離す。
1箇所に深さ1cmの穴を3つ開け、それぞれの穴に1粒ずつ撒く。
種に被せる土は手でしっかり押さえて鎮圧する。
トンネル用の支柱を1m間隔で挿し、防虫ネットを被せる。
大根の葉がトンネルに近づいてきたらトンネルを外す。
間引き :
数日発芽し、1週間くらいで本葉が出たら1回間引きする。
間引きはハサミを使い、茎を切る。
本葉が6枚になったらもう1度間引きして1箇所に1株残す。
収穫 :
60日後から順次収穫していく。
外葉が垂れて中心付近の葉が開いてきたら収穫する。
にんにく
発芽適温 : 20〜15℃(嫌光性)
生育適温 : 20〜15℃
pH : 5.5〜6.0
収穫 : 9ヶ月後(越冬させる)
ネギ科
後作不可 : マメ科、キャベツ
後作可 : ブロッコリー
元肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 80g
リン酸(P) 180g
カリ(K) 70g
追肥の施肥量(1m²):
チッソ(N) 110g(1回目60、2回目50)
リン酸(P) 40g(1回目25、2回目15)
カリ(K) 110g(1回目60、2回目50)
種まき :
20cm以上耕し、10cmの高さの畝を作る。
種球を1片ずつばらし、腐敗や病気のあるもの、小さいものを取り除く。
黒マルチを張り、株間15cm、条間25cmでマルチに穴を開ける。
尖った方を上にして5cmの深さに指先で押し込む。
管理 :
土が乾いたら水やりをする(土が湿った状態が続かない程度に)。
脇芽が出たら、株元を押さえながら脇芽を外側に外すように引き抜く。
11月下旬と2月中旬にマルチの所々に穴を開けて追肥する。
5月頃に花蕾(からい)が出たら手で折り取る。
花蕾は食べられる。
収穫 :
3〜5割の葉が黄色くなり、球の尻部が平になったら晴れた日に収穫する。
収穫したらすぐに根を切る。
4日前後日光に当てて乾燥させる。
貯蔵 :
根を切って乾かした後、茎葉を30cm残して切る。
何株か束ねて風通しの良い日陰に吊るして貯蔵する。
にんにくの貯蔵は-1.5〜-2℃がベスト。
カラシ菜
発芽適温 : 20〜25℃
生育適温 : 15〜20℃
pH : 6.0〜6.5
収穫 : 40〜50日(小株)、60〜70日(大株)
アブラナ科
連作不可。2年空ける。
育て方 :
2週間前までに120g/m²の苦土石灰を撒く。
畝は幅90センチ、高さ10センチ。
条間20センチ、深さ1センチの溝を作る。
1〜1.5センチ間隔で条まきし、5ミリ覆土する。
間引き:
本葉が2枚になったら5センチ間隔に間引きする。
本葉が5枚になったら10センチ間隔に間引きする。
(大株の場合は20センチ間隔にする)
収穫:
草丈が20センチ以上で収穫。
ブロッコリースプラウト
生育適温 : 20〜25℃
収穫 : 10日後
育て方 :
薬剤処理された種子は避ける。
底が平面で深い容器を準備する。
タネの5倍の水に3時間漬ける。
脱脂綿かキッチンペーぺーを容器の底に敷き、霧吹きで湿らせる。
(種が水に沈まないように注意)
浸したタネの水を切り、重ならないように広げる。
(雑菌が付かないよう、種に手で触れない)
初めは暗い所に置く。
(好光性種子だが、発芽に光は不要)
1日1回霧吹きで水をかける。水は毎日取り替える。
3日で芽が出る。
茎が5cm伸びたら少し日の当たる場所に移す(5日目くらい)。
(直射日光は強すぎる)
茎が10cmくらいになったら収穫する(7〜10日)。
カイワレ大根
発芽適温 : 17〜25℃(嫌光性)
収穫 : 10日後
育て方 :
種を半日水に浸す。
種の量は全面積の8割程度まで。
種が半分つかる程度に水を入れ、遮光する。
1日1回程度水を入れ替える。
発芽後は種が半分浸かる程度に水を入れ、1日2回水を替える。
根の半分が水に浸かる程度に調整する。
茎が5㎝になったらやわらかい光に当てる。
肥料
ハイポニカ液体肥料
速効性。
液肥A : N 1.0%、P 3.8%、K 5.5%、苦土 1.0%、ホウ素 0.027%、マンガン 0.055%
液肥B : N 3.0%、K 3.9%
希釈率 : 水耕栽培、野菜・果樹 500倍
頻度 : 土耕施肥は週1回。水耕栽培は1~2ヶ月に1回入れ替え。
酸素を水に取り込むため、1日1回揺らす。
根は全て水につけず、根元は空気に触れさせる。
ハイポネックス(微粉)
速効性。水溶性。
N 6.5%、P 6%、K 19%、苦土 2%、ホウ素 0.03%、マンガン 0.005%
希釈率 : 水耕栽培 600~1000倍、野菜・果樹 500倍
頻度 : 土耕施肥は週1回。水耕栽培は1~2ヶ月に1回入れ替え。
苦土石灰
pHを上げ(酸性から中性に近づける)、マグネシウムとカルシウムを供給する。
1m²あたり100g撒くとpHが0.5くらい上がる。
酸性の度合い・土の質・混ぜ込む深さ・雨の量によって大きく変わるため、1週間以上経ってから酸性度を再計測して調整する。
酸性度の調整だけなら消石灰の方が中和力が高い。
グッディ :
5kg 393円
20kg 492円(消石灰 712円)
ナフコ :
20kg 470円
農業用資材
各資材の価格は2024年10月現在です。
農業用マルチシート
マルチシートの効果 :
黒マルチ : 地温上昇(+)。雑草抑制(++)。
透明マルチ : 地温上昇(+++)。
シルバーマルチ : アブラムシ・コナジラミ避け。雑草抑制(+)。地温安定。
マルチシートの価格目安 :
モノタロウ :
95cm×50m(黒)626円,(銀)1,099円
135cm×50m(黒)923円,(銀)1,419円
95cm×200m(黒)2,189円
135cm×200m(黒)3,289円
グッディ :
95cm×50m(黒)1,097円
135cm×50m(黒)1,408円
シリカゲル
食品用乾燥剤(A型シリカゲル) :
7.5g×10個 110円 ダイソー
着果促進ホルモン剤
トマトトーン(4-CPA):
20ml(蓋なし・希釈用) 約200円 石原バイオサイエンス
30ml(蓋あり・希釈用) 約500円 住友化学園芸
420ml(スプレータイプ) 約900円 住友化学園芸
気温
2週間先までの気温の予報は外部サイト(気象庁)を参照してください。
2週間の気温予報
平年値と過去2年分の気温の早見表。
平年値は1991年〜2020年の平均値です。
2022年と2023年の気温は月間最低気温と最高気温です。
福岡市の気温(℃)
| 福岡 | 平年値(30年平均) | 2023年 | 2022年 | |
|---|---|---|---|---|
| 最低気温 | 最高気温 | 月間最低〜最高 | 月間最低〜最高 | |
| 1月 | 3.9 | 10.2 | -2.5 〜 19.4 | 0.3 〜 14.2 |
| 2月 | 4.4 | 11.6 | 1.6 〜 18.6 | -0.3 〜 15.0 |
| 3月 | 7.2 | 15.0 | 2.7 〜 25.2 | 2.9 〜 24.0 |
| 4月 | 11.5 | 19.9 | 7.7 〜 27.5 | 5.0 〜 27.5 |
| 5月 | 16.1 | 24.4 | 10.6 〜 30.7 | 11.2 〜 30.6 |
| 6月 | 20.3 | 27.2 | 17.1 〜 31.2 | 18.0 〜 34.8 |
| 7月 | 24.6 | 31.2 | 22.1 〜 35.9 | 24.2 〜 36.4 |
| 8月 | 25.4 | 32.5 | 24.8 〜 37.3 | 22.9 〜 36.9 |
| 9月 | 21.6 | 28.6 | 20.9 〜 33.4 | 18.7 〜 35.0 |
| 10月 | 16.0 | 23.7 | 11.0 〜 28.4 | 9.9 〜 32.0 |
| 11月 | 10.6 | 18.2 | 6.1 〜 29.3 | 8.7 〜 26.7 |
| 12月 | 5.8 | 12.6 | 1.2 〜 23.7 | 0.1 〜 17.2 |
熊本市の気温(℃)
| 熊本 | 平年値(30年平均) | 2023年 | 2022年 | |
|---|---|---|---|---|
| 最低気温 | 最高気温 | 月間最低〜最高 | 月間最低〜最高 | |
| 1月 | 1.6 | 10.7 | -5.8 〜 19.4 | -3.4 〜 14.4 |
| 2月 | 2.6 | 12.4 | -1.3 〜 19.3 | -2.8 〜 16.3 |
| 3月 | 5.9 | 16.1 | -0.4 〜 26.7 | 0.4 〜 25.3 |
| 4月 | 10.6 | 21.4 | 4.5 〜 29.0 | 3.6 〜 27.9 |
| 5月 | 15.6 | 26.0 | 9.1 〜 31.6 | 10.2 〜 31.0 |
| 6月 | 20.2 | 28.1 | 15.9 〜 33.8 | 16.6 〜 35.7 |
| 7月 | 24.2 | 31.8 | 21.6 〜 36.2 | 21.9 〜 36.6 |
| 8月 | 24.8 | 33.3 | 23.7 〜 36.9 | 21.7 〜 36.5 |
| 9月 | 21.2 | 30.1 | 20.7 〜 35.8 | 17.0 〜 35.4 |
| 10月 | 14.9 | 25.0 | 7.9 〜 30.4 | 9.6 〜 31.3 |
| 11月 | 8.8 | 18.8 | 2.2 〜 30.0 | 6.6 〜 27.4 |
| 12月 | 3.4 | 12.9 | -3.2 〜 22.5 | -1.0 〜 18.3 |
鹿児島市の気温(℃)
| 鹿児島 | 平年値(30年平均) | 2023年 | 2022年 | |
|---|---|---|---|---|
| 最低気温 | 最高気温 | 月間最低〜最高 | 月間最低〜最高 | |
| 1月 | 4.9 | 13.1 | -3.0 〜 20.4 | 0.2 〜 17.6 |
| 2月 | 5.8 | 14.6 | 3.3 〜 20.4 | 1.2 〜 18.3 |
| 3月 | 8.7 | 17.5 | 3.5 〜 24.5 | 4.1 〜 25.7 |
| 4月 | 12.9 | 21.8 | 6.5 〜 25.7 | 8.1 〜 27.2 |
| 5月 | 17.3 | 25.5 | 11.0 〜 30.0 | 12.5 〜 29.5 |
| 6月 | 21.3 | 27.5 | 17.6 〜 33.4 | 16.6 〜 33.9 |
| 7月 | 25.3 | 31.9 | 23.2 〜 35.0 | 23.5 〜 35.6 |
| 8月 | 26.0 | 32.7 | 25.6 〜 34.9 | 24.3 〜 36.3 |
| 9月 | 23.2 | 30.2 | 23.1 〜 35.6 | 19.4 〜 34.3 |
| 10月 | 18.0 | 25.8 | 10.9 〜 29.9 | 12.0 〜 31.5 |
| 11月 | 12.2 | 20.6 | 6.9 〜 28.2 | 9.8 〜 26.4 |
| 12月 | 6.9 | 15.3 | 1.4 〜 22.9 | 0.4 〜 21.3 |
地温と気温の関係
地温は1日の最高気温より低く、最低気温より高くなります。
地温の最低値・最高値は最低気温・最高気温より数時間遅くなります。
気温は日の出頃が一番低く昼過ぎが一番高いため、地表近くの地温は朝が一番冷たく、昼過ぎ〜夕方に一番高くなります。
(前線が通過する時やしっかり雨の降る日など例外もあります)
1日の変動は気温より小さく、ざっくり見て日平均値±2℃くらいのようです(未検証です)。