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日本各地で大雪となり九州でも積雪があった日の天気図

気象庁の観測によると、群馬県みなかみ町のアメダス藤原では2025年1月10日の1日だけで69センチの降雪を観測しています。
(参考資料 : 群馬県藤原の観測気象データ(気象庁)
また、九州地方でも雪が降り、佐賀市では9日の夜に3センチの積雪を観測しました。

この大雪は「西高東低の冬型気圧配置(強い寒気)」と「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」が要因でした。


2025年1月9日21時の500hPa高層天気図と地上天気図

下の天気図は、2025年1月9日21時の500hPa高層天気図と同時刻の地上天気図です。
(ECMWFのオープンデータを使用して描画)
2025年1月9日21時の500hPa天気図 2025年1月9日21時の地上天気図
500hPaでは、気圧の谷(トラフ)が日本海から朝鮮半島へ伸びており、日本付近へ接近していました。
トラフが近づくと上昇気流が強まりやすくなり、雪雲が発達しやすい環境になります。

地上では、日本のほぼ全域が西高東低の冬型気圧配置となっており、北寄りの風が強まっていました。
特に西日本では等圧線の間隔が狭く、風が強かったことがわかります。
強い寒気が流れ込むときは、気圧傾度が大きくなり風も強まりやすくなります。

暖かい日本海と強い寒気によって雪雲が発達

この日の日本海の海面水温は3〜15℃程度でした。
また、九州の降雪に大きく関係する対馬海峡では、海面水温が15〜18℃程度ありました。
2025年1月9日の海面水温図
(図は 気象庁HP「海面水温実況図」から抜粋)
この比較的暖かい海の上に強い寒気が流れ込んだことで、大気の状態が不安定になりやすい環境でした。
さらに、この日はトラフが接近していたため、上昇気流が強まり雪雲がさらに発達しやすい状況となっていました。

700hPaと850hPaの寒気から見る大雪の要因

この時、日本海側沿岸では、
・700hPa:約-22℃
・850hPa:約-11℃
という強い寒気が流れ込んでいました。
下層と上層で10℃以上の温度差があると大気の状態が不安定になりやすく、積乱雲が発達しやすくなります。
実際、この日は日本海側を中心に落雷も観測されました。
2025年1月9日21時の700hPa天気図 2025年1月9日21時の850hPa天気図

JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)の影響

地上天気図を見ると、能登半島の北に低気圧があり日本海上には東西方向の気圧の谷が形成されていました。
衛星画像と比較すると、この気圧の谷に沿って東西方向に発達した雲域が確認できます。
2025年1月9日15時の速報天気図 2025年1月9日15時の衛星画像
(天気図は気象庁HP「過去の実況天気図」から抜粋。衛星画像は気象庁HP「気象衛星ひまわり」から抜粋)

これは「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」と呼ばれるもので、日本海側で大雪をもたらす重要な要因のひとつです。
JPCZの雲域がかかる地域では雪が急激に強まることがあります。
この時点では、東北地方にもすでにJPCZによる発達した雪雲がかかっていました。

群馬県藤原では雪水比が高い雪に

群馬県みなかみ町藤原では、1月10日8時から9時までの1時間に3ミリの降水があり、降雪量は6センチとなっていました。
この時の雪水比は「6センチ ÷ 3ミリ = 約2」となります。
一般的に、地上気温が氷点下になると降水量の10〜20倍程度の降雪量になることがあります(1ミリの降水が1〜2センチの降雪になる)。
雪の結晶は複雑な形をしているため、積もる際に空気を多く含み体積が増えやすいためです。
なお、今回の雪水比は「センチ/ミリ」で表記しています(「ミリ/ミリ」で表記されることもあります)。

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