FXFE502(FXFE504・FXFE507)の読み方

FXFE502とは、地上天気図と500hPa等圧面天気図を組み合わせた4面の天気図です。
気象庁が1日2回更新しています。
4枚の図のうち上の2枚は500hPa面の高度線と渦度の図、下の2枚は地上気圧と降水量、風向・風速の図です。
FXFE502は12~24時間後、FXFE504は36~48時間後、FXFE507は72時間後の予想図です。
地上の気圧は1000hPaくらいなので、気圧(空気の重さ)で考えると500hPaが真ん中にあたります。
500hPa天気図と地上天気図を並べてみると、低気圧の発達/衰弱や進行方向を予測することができます。

天気図の例

500hPa天気図

(図は気象庁HP「極東地上気圧・風・降水量/500hPa高度・渦度予想図」から抜粋)

等高度線

500hPa天気図では、60m毎に等高度線(ジオポテンシャル高度)が描かれています。
高度の低いところが低気圧に、高度の高いところが高気圧に対応します。
(理由を知りたい方は、気温と層厚(大気の厚さ)の関係を調べてみてください)

地形図と同じような読み方をして、谷がトラフ、尾根がリッジです。
トラフは気圧の谷、リッジは気圧の尾根とも呼ばれています。
緯度の高い所に出来ている窪地は寒冷渦です。
トラフや寒冷渦の進行方向前面では天気が下り坂になることが多く、リッジの進行方向前面は天気が回復傾向になることが多いです。

渦度

500hPa天気図の中で黒く塗られている部分は渦度が正の領域(正渦域)です。
見にくいですが、渦度の強さが点線で描かれています。
渦度の移り変わりを見ると、天気が崩れるのか回復するのか傾向が分かります。
正渦がどんどん大きくなっていくときは天気が崩れやすくなります。
トラフの中心とその東側は渦度が大きくなりやすく、トラフの前面は正渦が大きくなっていく領域です。

低気圧の発達

地上気圧の図には、低気圧の中心付近に「L」の文字が表示されています(青点線で囲んだ部分です)。
正渦域(500hPa図で黒く塗られた部分)が地上の低気圧の後面(だいだい西側)にあると低気圧は発達します。
言い換えると、上空の気圧の谷の東側にある低気圧は発達します。
この例では、青点線で囲った低気圧は気圧の谷の前面にあって発達しやすい状況です。
(500hPaの図中にも低気圧と緯度経度が同じ場所(低気圧の直上)に青点線を描画しました)

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