FXJP854の読み方

FXJP854とは、850hPa等圧面上の相当温位と風向・風速の予想を描いた天気図です。
気象庁が1日2回更新しています。
12~48時間後の予想を12時間毎に4枚並べて発表されます。
850hPa面は地表に比べると陸地の影響を受けにくいため、空気の流れを見やすい天気図です。
低気圧や前線の動きが分かります。
相当温位の大きさが雨の強さのバロメーターにもなります。

天気図の例

850hPa天気図

(図は気象庁HP「日本850hPa相当温位・風予想図」から抜粋)

相当温位

水分量や気圧も加味した温度です。
図中の線は相当温位で、3K(ケルビン)毎に描かれています。
相当温位は気温が高いほど、空気の含む水分量が多い(湿度が高い)ほど高くなります。
(大雨の要因としてよく聞く)「暖かく湿った空気」は、相当温位の高い空気です。
330Kを超えてくると要注意。(雨の持続時間にも依ります)
351Kを超えてくると要警戒です。(ざっくりした目安です)
(気象庁発行の「中小規模気象学」では、大雨の基となる水蒸気の流れ込みは850hPaより500m高度で確認することを推奨しています)
参考:気象の専門家向け資料集

相当温位の線が込み合っている所(の南端)に前線が解析される事が多いです。
(「線が込み合っている=前線」ではありません。乾燥した空気と湿った空気の境目のこともあります)。
相当温位の高い空気が北に出っ張った所付近に低気圧が解析される事が多いです。
温帯低気圧は東側に暖気移流、西側に寒気移流があることが多く、南風で相当温位が北側に出っぱった所は暖気移流に対応します。

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